屋根工事
内部の下地工事等に入る前にまず、屋根の下地工事は優先して進められます。
そうすることで、内部にある柱はもちろん仕上等が雨や風の影響を受けないようにします。
また、防火・防犯上においてもこれは重要です。
野地板張り
…屋根の下地になる部分を合板を使って葺きます。※写真左上
ルーフィング
…野地の上に、ルーフィング(防水シート)を施工します。この写真では、ゴムアス系のルーフィング(写真の紫のシート)を使用しています。ゴムアス系ルーフィングは、折り曲げや釘穴シール性に優れた防水効果の高いという特徴があります。※写真右上
瓦桟木打ち
…瓦を引掛けるための桟木を下地材に固定する瓦桟木打ちを行います。
ここでは、瓦の寸法に合わせた正確さが不可欠です。※写真左上
瓦葺き~棟積み
…屋根の大部分を占める平部や軒部、袖部などに、次々に瓦を葺いていきます。
最後に棟積みといわれる、屋根の頂上部の施工を行います。※写真中上
点検・屋根工事完了
…最後に細部まで点検を行い、屋根工事は完成します。※写真右上
※写真は、「桂坂の家」での屋根工事のようすです。
屋根の種類や形状
屋根の種類には、瓦葺き・彩色石綿板葺き・金属板葺き等さまざまな種類があります。さらに瓦葺きひとつをとってみても、瓦の材質・形状等によってさまざまな瓦の種類もあります。
それぞれの耐久性・重量・コスト・デザイン等は、屋根を選ぶときのポイントになります。
また、屋根のデザインもさまざまです。一般的には、切り妻と寄棟が多いようですが、その他にもたくさん種類があります。 その機能が一番大切なポイントなのですが、屋根形状によって外観のイメージが大きく変わるためデザインにおいても大切なポイントだといえます。
屋根の勾配
屋根の勾配の表示は、一般に4寸勾配とか5寸勾配という表現をします。水平距離10に対する立ち上がりの高さで4/10か5/10という分数勾配表示によって示します。 3寸勾配までを緩勾配、6寸勾配以上を急勾配、その間を普通勾配といいます。
※図は、矩計図(かなばかりず)の一例で勾配はこのように表示されます。